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Channel: 生涯一漫画読者
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「ハルタ」10号、続き。

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  みなさまこんばんは!! インフルエンザが猛威を振るっているようで、外へ出るのがますます億劫になってしまう皿洗いでございます。流行っちゃうのはあいつらの(ウイルスの)感染力からしてもある程度は仕方がないことなのかな、とは思いますが、罹患した患者を無闇に外へ連れ出すお馬鹿さんがいることを小耳に挟み、全力でツッコミたくなった次第であります。
  インフルエンザがどれだけ怖いか、もう一度国民に周知徹底させる必要があるのではないでしょうかっ!?
  あとは石田衣良先生の「ブルータワー」とか読んだらいいと思います。

  さて本日は、「ハルタ」10号の続きであります。

  前回の続きからなので、「保健室の黒便り」、第9話。話は現在の時間軸に戻りまして。黒田先生現在勤めている学校でも、そろそろ文化祭が近くなってまいりました。練習や準備に余念のない生徒たちですが、桜沢先生のクラスでは、生徒たちがクレープ屋さんをやりたいとごねて話がまとまっておりませんでした。
  去年、小火があったとかで、今年からは調理済み食品しか出せないということに決まったそうなんですが……それを説明しても諦めてくれない生徒たち。桜沢先生は勝手に祭り上げられて、その気になっちゃって、代替案を考えると言い切っちゃいました。っていうか、学校が責任を取れないって言ってるんですから、そこは諦めなさいよ(苦笑)。火を使ったり電気の調理器具を使ったりするからには火の元責任者が必要ですし、昨今は食中毒も怖いことですし。文化祭でホイホイと食品を出すほうの気が知れないんですよ……わたしは。
  でも漫画だと、文化祭でタコヤキ、お好み焼き、焼きそば、喫茶店……などなどはお約束ですよね。保健所のチェックなどがどうなっているのか、いつも気になります(苦笑)。こんなこと気にせずに漫画を読めばいいんですけど……ぐぬぬ。
  で、安易に引き受けた(ように、生徒たちには見えた)挙句、結局役に立てなかった桜沢先生。生徒たちに責め立てられ、「ツカレ」を大量発生させてしまいました。あああ、このままでは、桜沢先生もケモノ化してしまいますよ!! まったく、黒田先生は休む暇もありませんね。っていうか桜沢先生のストレス耐性、低すぎだろう……。

  「ジゼル・アラン」、第25話。
  出版社の方が自転車を貸してくださったお陰で、ジゼル嬢はモネ嬢を追って、ユレの家までたどりつけました。そしてユレ先生と直接対峙しましたが、先生の意見は変わらず。エリックの小説は陳腐でつまらない、それはエリックがそういう男だからだ、と。……もしかすると先生、純愛ものはお好きじゃないのかもしれませんね。
  憤るジゼル嬢を文字通り抱え上げて連れ出し、エリックは、戻っても駄目なんだとジゼル嬢に言います。今まで通りの生活をしていたんじゃ、「それじゃダメなんです」。「まだ、やります」って。エリック……。
  エリックにとっては脱け出したい、屈辱の日々かと思っていましたが、ここで耐え忍んででも得たいものが彼にはあるんですね。厳しい環境に自分を置きたいと願ってのことなのかもしれませんが。……なるほど、それで。今回のサブタイトルが「鷹は飢えても穂をつまず?」になっていた理由が、それで分かりました。
  残ると言い張る彼を引っ張って帰ることも出来ず、ジゼル嬢は一人、汽車に乗って帰途につきました。これでいいのか、どうなのか、ちょっと分かりませんが……でも、エリックを見守るしかありませんね。彼の希望なら。

  特別読切、山田果苗先生のデビュー作「ある夏の前と後ろ」。
  小学校の夏休み前、夏休みの自由研究はグループでやってもいいとのお達しが出まして、主人公はいつも後ろの席に座っているクラスメイトと本当はグループ研究をやりたい……でも、なかなか声が掛けられない、と悩むのでした。主人公は、オカルト好き。いつも買って読んでいるオカルト系の雑誌を、後ろの席のアイツも読んでいると知り、きっと趣味が一緒だ、話しかけたい、と希望するもなかなか行動に移せず。
  目の前をウロウロしたり、わざと雑誌を買ってきて見せびらかすように読んだりしたものの、向こうから声を掛けられることもなく、どんどん夏休みは近付いてきてしまうのでした。
  ……あれ、でも、なんかこういう引っ込み思案な水色時代って、覚えがあるなぁぁぁ(汗)。わたしもなかなか話しかけられない子だったので、向こうから声を掛けてくれないかと、いつも虚しく期待していたものでした。でもけっこう他人って、視線に鈍感というか……思っているだけでは、汲んでくれないものなのですよね。伝えたいことがあるなら、こっちから言わなくっちゃいけない。
  まさにこの読切の主人公も、そう思い知らされておりました。がんばれ小学生!!(笑)

  「でこぼこガーリッシュ」は、まさかの!? 織子に恋の気配ですよ!!
  お相手は高校時代にちょっとだけ集団デートしたことのある、九条くん。花屋でバイトしていたところに、劇的に再会しました。しかし相手は極度の口ベタで、織子を前にほとんど声が出ず、代わりに用件を聞いてあげたナッツンにもほとんどまともに喋ることも出来ない有り様……。
  おおぉい、大丈夫か、とは思いますが、これぐらい純情で不器用なほうがむしろ織子には合っているかもしれませんね。なんだかんだで世話焼きなところもあるし、かと思えば抜けているところもあるし。だから下手に器用な男が近付いてくると、あっという間に喰われてしまう危険性が!!
  ……あ、でもそこはあの双子のお兄さんがいるから大丈夫か。

  「ハクメイとミコチ」、第11話。あ、あれ!? 単行本2巻もう出てるの!? ヤバイ、買いに行かなきゃ!!
  で、今回は、お菓子持ち寄りの喫茶店へ出かけた2人でしたが……詳しい場所が分からず困っているところに、宿無しネズミの2人連れ(2匹連れ?)が声を掛けてきて、連れて行ってあげると言われるものの結局迷子になる、っていうお話でした(笑)。車がないので(いつものバスはカピバラみたいな動物が曳いてる、つまりは馬車のような乗り物なのであります)、こういう時に長距離移動するには、大型の動物の背中がちょうどいいんですね!
  でも、よく揺れるだろうなぁ(笑)。
  ブドウパンにクリームチーズを塗ったサンドイッチ、美味しそうです! つまみ食いをするハクメイに、ミコチが「それ以上食べたらハクメイの分はクリーム抜きね」と笑顔で言い、ハクメイは「固い事言うな」と平然と言い返す。この、最初のやりとりがすごく好きです。2人の関係性がよく出ていて、好きです。
  このあいだ髪の毛を切ったのに、ハクメイさん、もうサイドの髪を結ってますね。伸びるのが早いのでしょうか??

  「乙嫁語り」、第8話。戦いの終焉であります。
  なんと、街が襲撃を受けたという報せを聞き、藩王の治安部隊が駆け付けてくれたのでした!! 黒いラクダ、立派な鞍、長い銃に三日月刀。どれもこれも、洗練されている感じがしますね。正規の軍! って感じであります。バダンの部隊もそれなりに強そうでしたが、やはり民が武装した域を出ませんね。ハルガルも同様であります。
  っていうか、藩王ってナニ!!?? 王様って、いたの!!??
  と疑問に思ったのでウィキってみましたが、早い話、この当時このあたりを支配していたイギリスが、自治を認めた藩ごとの統治者ってことのようですね。完全な王と言うよりは、イギリスにおける諸侯の扱いだったようであります。でも、ここまで内陸に引っ込んだ土地の方々だとイギリス人を見ること自体少なそうですし(この間までスミスさんがいましたけどね)、王は諸侯ではなく、唯一の王と崇めていたんだとしても不思議ではありませんね。
  で、このへんの土地を狙ってロシアが南下したかった、と。ようやく世界地図が見えてきましたよ!!
  そして争いは収まり、女性たちの目撃証言でアゼルたちが敵ではないと、いちおう認めてもらえました。けれども敵の同胞だったので、連れて行かれて拘束されてしまいましたよ。でもまぁ、なぶり殺しにされるよりはいいのかもしれません。
  アミルの父は、カルルクのお祖母様の手によって引導を渡され、息を引き取りました。
  カルルクの怪我にも、兄の怪我にも、父の死にも、ボロボロと涙を流して泣くアミル。そんなアミルをアゼルは、「お前は昔から泣きすぎる」と、優しく諌めるのでした。なんかね、この台詞に、兄と妹の歴史を感じて、グッときてしまいましたよ。
  街はなんとか壊滅を免れましたが……バダンの一族の残った方々や、ハルガルの一族の方々は、これからどうするのでしょうね……。

  「かぶき伊佐」、第21話。
  ついに徳川の世ではなくなり、役者も、好きなところに住むことが出来るようになりました。なので河原崎屋は、浅草は今戸にお引っ越しであります。自由になったとせいせいする一方で、「御公儀が認めた江戸三座は、なんの箔もつかなくなった!!」というシビアな見方も。
  確かに。幕府のお陰で身分も低くされ、住む場所も限定されて、息苦しい思いをしたのでしょうけど、幕府の作った社会の中で居場所が確保されていたことも確かな事実。それが解き放たれて、果たして運営は大丈夫なのか!? ってことですよね。でもまぁ、今の時代にまで歌舞伎が残っていることを考えると、明治の役者たちもがんばって自分たちの「座」を残したことがうかがい知れます。伊佐たちも、今後ますます張り切ってくれるのでしょうね!
  守田座の太夫元が登場し、画面がちょっと華やかになりましたよ(笑)。流行のザンギリ頭だ!! わぁ可愛い。


  続きはまた次回以降で~。ではでは。

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